「IMC 統合型マーケティング コミュニケーションとは」

コミュニケーション

IMC ”Integrated Marketing Communication” 統合型マーケティング コミュニケーションとは様々な顧客接点を統合的に捉え、製品パッケージ、広報、マス広告 、WEB、SNS、店頭、セールス・プロモーション、ダイレクト・マーケティングといったあらゆるマーケティング・コミュニケーション活動を一貫性をもって効果を最大化しようとする考え方、戦略のことと言われています。 1990年代初めに米国ノースウェスタン大学のドン・E ・シュルツ教授らによって提唱されたと言いますから、もう30年ほど前に誕生した言葉です。

IMCは、広報・営業・商品開発・社内外の関係者等のオペレーションレベルまで統合するIMC2.0を経て、現在は「ビッグデータ」をコミュニケーション活動に統合するIMC3.0へと進化していると言われます。決して新しいキーワードではありませんが、私がこの考え方にこだわるのは、商品を市場市場導入する際の大原則を語っていると思うからです。

私がこのキーワードを知ったのは、Appleのマーケティング コミュニケーション活動がIMCのお手本と紹介されていたことによってです。Macbook Airが「世界一薄いノートブック」であることを体現するために、封筒から取り出すプレゼンテーションによって発表され、同じ動作が広告でも使われていました。このことが、薄さの象徴として、Macbook Airを決定付けるものとなったと言われています。

私は、30年以上、総合電気の企業とスタートアップでマーケティング コミュニケーションの仕事をしてきましたが、商品企画検討段階で、その商品がどんどん売れるか、苦戦するか、が7割ぐらいは決まってしまうと思っています。もちろん営業力やコミュニケーション投資である程度は挽回できますが、最初に新製品の概要を聞いたときにすぐ、どのように伝えていくかがシンプルにイメージできる商品は、伝わり方のスピードが違います。コアとなるメッセージやビジュアルが浮かびやすい商品は、自ずと製品パッケージ、広報、マス広告 、WEB、SNS、店頭、セールス・プロモーション、ダイレクト・マーケティングまで、一貫して伝えることができます。封筒から取り出すMacbook Airのような新製品に出会えることは極めて少ないのが現実ですが。

コアメッセージが明確にしにくい新製品の場合には、逆に複雑な要素を削ぎ落とし、買い手、使い手になって、どんな価値があるのかを素直に考えるようにします。たとえそれが決して新しくなくとも、出発点は受け手である消費者にとっての価値です。四苦八苦しながら、その価値を新鮮で魅力的に見せたりする工夫をしていくしかないと思っています。

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