「どうせ買うなら、こっちの高いものにしよう!?」商品のストーリー

コミュニケーション

もう十数年前のこと、真夏の暑い日に喉が渇いて道すがら自販機でジュースを買おうと歩いていた時に「自動販売機の売り上げの一部をカンボジの地雷処理をする為に活用しています。」という表示を見つけました。せいぜい100円程度ですが、街にたくさん並んでいる自販機の中で、どうせ買うならこの自販機にしようと思いました。最近は身近であまり見かけなくなってしまいましたが。

同じ価格なら少しでも何かの付加価値があるものへ興味が移るのは当たり前のことだと思います。それ以上に何故か同類の商品でも高く買ってしまうものがあります。コーヒーは今やコンビニで100円で買えますが、価格が3倍するスタバのコーヒーをテイクアウトする人はかなりいらっしゃいます。もちろん味も大切な要素ですが、3倍の価値が味だけに起因するようにはどうしても思えません。

まして趣味や趣向性が強い家具やオーディオ、ファッションとなるとさらに価格差は大きくなります。同じ価格で割と上質な新品が買えるにも関わらず、私も1930年代の英国アンティークテーブルや1970年代のタンノイスピーカーを買い求めたりした経験がありますので、欲しくなるものにはそれ特有の世界観があるのがよく分かります。

単純にモノや機能を求める消費の時代は終わりました。同類の商品でもなぜ高くても買おうとするのか?高くても売れる商品の背景には独自の世界観、興味を引きつけるストーリーがあります。新製品でその世界観を創造するのは一筋縄では行きませんが、使い手を思い描き、その暮らしがちょっとでも豊かになるような物語を描いてみること、そのお手伝いに努力を惜しまないことが大切だと思います。それはどんな商品やサービスをお届けしようとするのか、つまり商品企画が出発点なのです。そこにチャーミングなストーリーがあれば、商品企画から市場導入まで、そのストーリー重視の統合型マーケティング&コミュニケーショ戦略を構築できると思います。

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